朝鮮学園への補助金 福岡市、60万円返還請求へ

朝鮮学園への補助金 福岡市、60万円返還請求へ
産経新聞 2012年5月18日(金)7時55分配信

 ■市監査委の勧告受け

 福岡朝鮮初級学校(福岡市東区和白)に支出した補助金の報告書に虚偽記載があったとして、福岡市は17日、市監査委員から、交付の一部取り消しと学校を運営する福岡朝鮮学園(北九州市)に対して返還を請求するよう勧告を受けたと発表した。市は平成21年度に支出した補助金190万円のうち、学校がパソコン代などの名目で受け取った約60万円の返還を求める。

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 市によると、学校はパソコンとパソコンソフト計約60万円を平成21年7月に購入したとして22年3月に市に報告書を提出した際、校長の知人が持っていたパソコンや、すでに学校にあったパソコンソフトの写真を添付するなど虚偽の記載を行ったという。監査委員の調査に対し学校側は「実際にはパソコン3台と算数セットなどの教材を買ったが12月にパソコンが壊れるなどし、いずれも捨ててしまった」と説明したという。

 市教委は昨年2月に学校を立ち入り調査していたが、パソコンなどについて校長から「授業中の教室で使っている」との説明を受けただけだった。市教委は「校長の説明だけで現物を確認していなかった。公金支出に関して市教委としての事務も十分でなかった」としている。

 学校の担当者は産経新聞の取材に対し、「市民と行政に迷惑をかけ反省している」と話した。

 福岡朝鮮学園を巡っては、福岡県と北九州市が支出した平成17〜21年度分の補助金のうち、学園側が部活動遠征費などを二重に請求していたとして23年に計約1千万円の返還を求めた。

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